緑内障の皆様、障害年金という制度をご存じですか?
緑内障の皆様、障害年金という制度をご存じですか?
「障害年金」は、原則20歳~64歳の方が対象で、病気や事故のため障害を負った方に対して、国が支給する年金制度です。65歳以前に初診日があり、日常生活や仕事に支障がある方に対して支給されます。

こちらの記事では受給のポイント・過去の受給例をご紹介します。
緑内障は、障害年金の対象疾患です。
緑内障は眼圧が高まって視神経が障害され、視野に欠けた部分ができてきて、見えない部分が広がっていく病気です。中高年に多く、日本の失明原因一位となっていますが、早期に発見して適切に治療を受ければ、失明のリスクは軽減できます。
緑内障で障害年金を受給するポイント
- 初診日の要件
初診日に国民年金または厚生年金保険に加入していることが必要です。 - 保険料納付要件
原則、初診日の属する月の前々月までの過去1年間に保険料の未納がないことです。未納や免除の期間がある場合は、年金事務所で納付歴を確認することが必要です。
初診日が20歳前の場合は年金保険料を納付する義務がないため、保険料納付要件は不要です。 - 障害認定日要件(障害の程度の要件)
眼の障害の認定基準は、視力障害と視野障害の2つに分類されます。 - 視力障害は、「良い方の眼の視力」によって認定されます。
- 視野障害は、ゴールドマン型視野計または自動視野計の基づく認定基準によります。
視力障害の認定基準
| 等級 | 障害の状態 |
| 1級 | 視力の良い方の眼の視力が0.03以下のもの |
| 視力の良い方の眼の視力が0.04かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの | |
| 2級 | 視力の良い方の眼の視力が0.07以下のもの |
| 視力の良い方の眼の視力が0.0かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの | |
| 3級 | 視力の良い方の眼の視力が0.1以下のもの |
| 視力の良い方の眼の視力が0.6以下のもの | |
| 障害手当金 | 一眼の視力が0.1以下のもの |
視野障害の認定基準
●これまでのゴールドマン型視野計に基づく認定基準に加えて、現在広く普及している自動視野計に基づく認定基準も創設します。
●自動視野計による等級判定では、両眼開放エスターマンテストで測定した「両眼開放視認点数」と、10ー2プログラムで測定した「両眼中心視野視認点数」によって判定を行います。(令和4年1月1日改正)
自動視野計に基づく認定基準
| 等級 | 障害の状態 |
| 1級 | 両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの |
| 2級 | 両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの |
| 3級 | 両眼開放視認点数が70点以下のもの |
| 障害手当金 | 両眼開放視認点数が100点以下のもの |
| 両眼中心視野視認点数が40点以下のもの |
ゴールドマン型視野計に基づく認定基準
| 等級 | 障害の状態 |
| 1級 | 両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの |
| 2級 | 両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの |
| 求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、Ⅰ/2の視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの※ 改正前の基準の範囲を改正後もカバーできるよう存置した基準 | |
| 3級 | 両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下のもの |
| 障害手当金 | Ⅰ/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの |
| 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの |
請求方法
初診日から1年6か月(障害認定日)時点で、障害状態に該当している場合、認定日請求を行います。障害認定日に障害状態に該当しない場合であっても、その後症状が悪化し、障害状態に該当している場合は、事後重症請求を行います。
診断書
診断書は、「眼の障害用」(様式120号の1)を使用します。
緑内障で支給決定となった事例です。
初めて1級・2級で、障害基礎年金1級に決定。
傷病名:緑内障
年齢:50代 性別:男性
決定した年金の種類と等級:障害基礎年金2級
請求方法:初めて1級・2級
支給額:年額約103万円
相談時の状況
20年ほど前、右眼網膜剥離で視力を失う。左眼の視力が良かったため、障害年金の申請には該当せず。5年ほど前、良い方の左眼も見えにくくなり、診察を受けたところ緑内障と診断され、点眼薬で治療を始められました。
不自由ながら、仕事も日常生活も行っていたが、左眼の霧視が酷く、日中光が眩しく歩行も困難。特に上部の視野が欠け、標識、看板なども見えず、知らないところには行けない状態で、仕事もサポートを受けながらされており、それでもミスをしがちということでした。
相談から請求までのサポート
右眼網膜剥離では、障害状態に該当せず、左眼の緑内障により認定される「初めて1級・2級」に該当するケースでした。
「初めて1級・2級」では、後発の傷病の初診日に加入していた年金制度での申請となり、保険料納付要件が満たされているかどうか判断されますが、初診日は国民年金に加入されており、納付要件も満たされていました。
受診状況等証明書を取得した後、診断書の依頼をしました。
結果
申請から約2か月後、支給決定通知が届きました。
相談を悩んでいる方・ご家族の方へ
障害年金は、同じ傷病でも個々人、初診に至る経緯、初診から現在に至るまで、また、症状も異なってきます。当事務所では相談者様としっかりと話し合い、ベストな請求方法を提案しています。障害年金の手続きは非常に複雑です。まずはお気軽にご相談下さい。
